**マインドフルネスとは**

ポジティブ心理学で出て来るワークの一つにマインドフルネス瞑想というものがあります。

マインドフルネスとは日本語で「気づき」と訳され、“心に浮かぶ思考や感情に従ったり、価値判断をするのではなく、ただ思考が湧いたと一歩離れて観察する”  “瞬間瞬間ごとに注意を払う方法、または今現在の瞬間に意識を向ける方法を学習するため、価値判断なしに優劣順位を付ける”(WIKIPEDIA)こととされます。

もともとは仏教のサティという概念から来ているとのことです。

なぜマインドフルネスはポジティブ感情にも良いのか考えてみましょう。

人はすべての情報に対して、無意識のうちに自分の中の資質・記憶のデータベスを参照して、その情報がポジティブなものかネガティブなものかを判断して行動を決めているというのが、基本的な脳と心のしくみでした。

マインドフルネスということは、この価値判断のプロセスを行わないことを意味します。

たとえば人は、他人から理不尽な扱を受けた場合に当然のように怒るわけですが、「自分は他人から尊重されるべきである」という価値観があり、その価値観を参照した結果「怒り」という感情が現れます。もしマインドフルネスであれば、そのような価値判断は生じないので、怒りというネガティブ感情も発生しないことになります

マインドフルネスというのは、今この瞬間の自分の呼吸や身体の状況に注意(マインド)を集中することで、過去から蓄積された価値観などに注意(マインド)が行かないようにするテクニックを練習することになります。

まさに座禅を組んで、心を空にするというのと同じことです。

マインドフルという言葉は、心をフルに使うという意味で、一見「心を空にする」の逆のような感じもしますが、心を今この瞬間にフルに向けて集中することで、逆に余計な価値判断を行わないようにするという意味で、「空」になることを目指すわけです。

我々は普段、逆に常にマインドレスな状態です。すなわち心を今この瞬間の自分の身体の状態に目を向けていることなんか全くなく、常に過去のできごとを思い出したり、未来のことを気にかけたりしています。「心ここにあらず」な状態です。

実際にマインドフルネス瞑想をしてみても、必ずすぐに色んな思いや考えが浮かんで来てしまって、呼吸だけに集中するなんてできないわけです。

人間の心と脳のしくみ上、これはもうどうしようもない構造なわけで、意識的にも無意識的にも常に過去や未来のことを考え、価値判断しているので、ストレスも無くならないわけです。

だからこそ、マインドフルネスということを意識して、少しでもその「空」の境地に擬似的に近づくことを練習することが、大いに効果があるわけです。