㉚空腹の効用

・空腹の効用

 

脳を衰えさせない、海馬がシータ波をだし、いい刺激を与える方法として、食べ歩きとは逆に空腹になると良いという実験結果があります。

 

日本でも腹は八分目、食べ過ぎは身体によくないという言葉があるように、食べ過ぎは脳によくないのです。

 

2006年に発表されたイエール大学のホーバス博士の実験によると。胃が空っぽのときに放出されるグレリンという消化ホルモンが胃から脳に届けられると、それが学習に必須な部位である海馬にも作用することが発見されました。

 

食欲のメカニズムは空腹のときに胃からグレリンが放出され視床下部という脳部位に作用すると食欲が増進する。お腹がすくと、食べ物を欲するというのはこのような機序がある。

 

それが、同時に海馬にも作用し、グレリンが海馬に届くとシナプスの数は30%も増え、シナプス活動の変化率が増大する。マウスの実験でグレリンを投与されたマウスは迷路を解く能力が高まり、逆にグレリン遺伝子が効かないマウスは空腹信号が海馬に届かないため、記憶力が低下し、新しいものへの興味も低下するのです[1]

 

動物の本能として、空腹は生命の危機なのでその際に獲物や食料に対する嗅覚が高まり、そのために海馬が食欲と同時に刺激されるのは理に叶っていることであり、一般的に言われるハングリー精神というのも、空腹や飢えが行動力や思考力に繋がるのです。

 



[1]脳は何かとp242