㉖期待の効用

リスクを好む傾向—期待の効用 

 

脳の活性化の方法として、期待すること、リスクを取る事が挙げられます。

 

2005年のネイチャー神経科学誌に掲載されたアメリカのデユーク大学のプラッツ博士の研究がそれを示しています。

 

博士はサルにABの選択肢を示しました。何度でも選んでよく、どちらを選んでもご褒美のジュースがもらえる。

 

ここでは分かりやすいようにジュースの報酬量を金額に置き換えて説明してみます。

 

この選択ではAを選ぶと150円もらえるが、Bを選ぶと200円か100円のどちらかが50%の確率でもらえる。この場合どちらを選んでも平均すれば150円なので価値としては同等である。

 

ところが面白いことにこのケースではサルはBを選ぶ傾向がある。本能的にリスクを好むというわけだ。

 

論文の中でプラッツ博士はリスクに関して「後帯状皮質」と呼ばれる脳部位の神経細胞が感知していることを発見している[1]

 

生物は基本的にギャンブル好きであり、損をもいとわない性質を持っていることがここから分かる。脳には恒常性維持の本能と同時に、マンネリ化打破の本能を持っていて、そういうリスクを取るという脳部位があることも知っておいていいでしょう。

 

リスクをとることを勧めるわけではありませんが、本能的にそういう脳部位があり、またそのことによって脳が快感を得るというのは知っておいてもいいかも!?

 

 



[1]脳は何かと p124