⑬自分の強みを知る

・強みを知るために

 

それではどのようにして自分の強みがわかるかというと、まずは自分が無意識に行っている反応を客観的に見てみること、2番目に自分が習得の早いことを振り返ってみること、3番目が自分が好きなことを見てみることだと言われています。

強みを形作る才能とは何かというと、「無意識のうちに現れる感情、思考、行動パターン」だとすると、強みとは脳科学的に言えば、ニューロン間のシナプスの結合が強いプログラムだということができます。そうなると、それが無意識のうちに現れ、習得も早いことは当然です。

一方で、好きと強みとはどういう関係でしょうか。好きということは、その対象に対してポジティブ感情を持っているということになります。人はポジティブ感情を持っているものはより多く受け入れようとして、ネガティブ感情を持っているものは避けようとします。よって好きなものは繰り返し受け入れようとします。繰り返されるとシナプスの結合が強くなります。

当たり前のようですが、やはり好きなものは強みになりやすいのです。

1対1のセッションなどでは、自分が過去に成功した体験を振り返ってみること、自分が今一番やりたいことを考えてみること、将来の自分に期待することなどを考えてみることなどの方法を通じて、強みを掘り下げていくことも行われます。

 

・強みを生かすために


次に、強みを活かすにはどうしたらよいかという話です。

会社から、新規ビジネスを立ち上げるというアサインメントを受けたチームがあるとします。Aさんの強みはコミュニケーションなので、まずは社内の他部署との調整を行わせ、Bさんの強みは戦略性なので、新規ビジネスの戦略を担わせ、Cさんは分析思考なので、他者の動向を分析させ、Dさんは目標志向なので、新規ビジネスの目標を設定させ、Eさんの強みは競争性なので、ベンチマークとなる競争相手を見つけ、そこに勝つための方策を考えさせます、という具合に強みを活かせる仕事につければ理想的です。

現実にはこの通りにいかないと思われるでしょうが、アメリカなどでポジティブ心理学に基づく「強みをベースにした経営」を取り入れ始めた一部の最先端の企業は、実際にこのような形での業務運営を始めているようです。

徹底的な適材適所の人員配置ということになります。

たとえ直接強みを活かす仕事に就けなくても、強みを活かす生き方はいくらでもあります。

あなたが主婦で、楽観性や将来志向が一番の強みとして出たとします。

あなたの一番の関心は来年の家族旅行や子供の将来、あるいは将来のマイホームで、一方で今晩のおかずを考えることや、家をきれいにメンテナンスすることはあまり関心がないかもしれません。

まずは自分のそのような特徴を知り、可能な限りの自由時間は、将来のための貯蓄計画を練り、それをを着実に実行するための作業に使い、一方で放っておくと目先のことをやらない自分を意識して、最低限の目先のことは手際よく済ませる、というメリハリのある生活を意識し始めるだけで、着実に日々の幸福度は上がると言われています。

このようなケースで、逆に自分の苦手な家事を完璧にやろうと思うと、幸福とは反対のストレスになってしまうことになります。