⑧ポジティブ・エクササイズー楽観性

・楽観性

 

今回は楽観性を高めるエクササイズについてです。

そもそも楽観性とはコントロールできるものなのか、と言うふうに考えられる方もいるでしょう。ポジティブ心理学では、楽観性とは思考パターンなので、変えられると考えます。

楽観性なんか変えられないという考え方こそ、悲観的だと考えます。

楽観性の定義はいくつかありますが、ポジティブ心理学で一般的なのは次のような考え方です。

悪いことが起きた場合には、それは一時的で特定の事象だと考えると同時に、自分以外の要因で起きたと考え、良いことが起きた場合には、長期的で一般的である同時に、自分の力で引き起こしたと考える思考パターンを楽観性と呼びます。

たとえば仕事で失敗した時は、たまたま不運なことが起きたけど、自分のせいではないので気にしないで次はがんばると考え、仕事で成功した時には、自分の実力で結果を出したので、これを続けられるようにもっとがんばろうと考えるわけです。

悲観的な人はまさにこの逆ですね。

仕事で失敗したら、もう自分はだめな人間で、いくらがんばっても仕方ないと考えやる気をなくしてしまい、仕事で成功しても、たまたま運が良かっただけでどうせ次には続かないと考えるので、やる気にはつながりません。

楽観性の高い人は、成功しても、失敗しても、常に将来に対する明るい展望を持ち続けることで、希望というポジティブ感情につなげることができます。そのため、楽観性を高めるエクササイズを繰り返して楽観性が高まれば、直接的に希望というポジティブ感情を強化することになるわけです。

それでは具体的なエクササイズはどんなものがあるでしょうか。

 

・最高の自分像


最高の自分像と呼ばれるエクササイズは、5年後、10年後の自分の夢がかなっている状態を可能な限り具体的に思い描くというものです。このエクササイズの狙いは、自分の明るい未来をイメージできるようにすると同時に、その未来は外から決められるものではなく、自分の力でもたらされるという気づきに結びつけることで、自分が物事をコントロールできるという感覚を育てることにあります。

楽観性とは、自分のコントロール力に関する自信なわけです。

もう一つの有名なエクササイズは、悲観的な考えに反論していくことです。ある仕事で失敗して上司に叱られて、自分はもうだめだと思っているとします。

それに対して、本当にこれは重大な失敗だったのか、自分が原因だったのか、上司は本当に怒っているのか、これが自分の将来に影響するのか、などと質問していって、自分が悲観的な先入観に捉われ過ぎている部分を解きほぐしていくことになります。ネガティブな思考が出てくるたび、このエクササイズを行う習慣を続けると、次第に落ち込むこと自体が少なくなり、楽観性が高まっていくと言われています。

実はこれは、うつ病などの治療に使われる認知療法そのものです。

世の中では良いことも悪いことも起き、それは変えられない事実なわけですが、楽観性、悲観性とは、その事実をどう見るかの姿勢の問題であり、その姿勢は自分でいかようにも決められるということです。