⑤ポジティブ感情とネガティブ感情の関係

・ネガティブ感情の役割

 

さてポジティブな感情の種類を色々見て来ましたが、やはりポジティブ感情はポジティブな事象をより拡大していくという役割を担っていることがわかります。

まとめると、ポジティブ感情は、ポジティブな状況=通常の状況をより長続きさせ、拡大するために機能しているのに対し、ネガティブ感情はその状況が阻害される可能性が出て来た時に、その危険性を知らせるサインとして機能していることがわかりました。

そしてポジティブ心理学では、ポジティブ感情をネガティブ感情に比べて多く有していることが、幸福な人の少なくとも一つの要素であるということが言われています。

ポジティブ感情が通常の状態であり、ネガティブ感情が非常事態であることを鑑みれば、量的にはポジョティブ感情の方が多いはずであるのは、ある意味当たり前ですね。

 

・ポジティブとネガティブの比率は3:1


一方ネガティブ感情がゼロということは、非常事態を知らせるサインが機能していないことになるので、それも異常なわけです。それではどのくらいの比率が人間を幸せにし、繁栄させるのかというと、これが有名なロサダラインと呼ばれる比率で、ネガティブ1に対してポジティブが3以上あった方がよいというのが現在のポジティブ心理学での定説です。

なぜポジティブの方が3倍以上もないといけないのでしょうか。それはネガティブの方が緊急性があると捉えられるので、人間は目の前にポジティブとネガティブがあれば、ネガティブの方を重要視し、それを覆すには3倍以上のポジティブが必要になるからです。

たとえば、会議で新規案件の取り上げ可否が議題になっているとします。ある人が説得力のある論拠に基づき賛成の意見を述べたとします。そのあとに同じくらい説得力のある論拠に基づき反対の意見が述べられたとすると、会議としてはなかなか賛成の方向には行きません。ポジティブとネガティブが同じ強さのエネルギーで発揮されてしまうと、ネガティブの方が強いのです。ネガティブな意見を覆すには、3倍くらいの量のポジティブな意見が必要だとされるのです。

行動経済学で有名なプロスペクト理論というのがあります。全く同じ確率で1万円儲かるか1万円損する賭けがあるとすると、普通の人はその賭けをやりません。儲かる金額を損する金額の2倍、3倍にしてようやく人は賭けに乗って来ます。それだけ人は儲かる快感より、損する苦痛が嫌いなのです。これも人が、ポジティブよりネガティブを過大に評価することを現しています。

ポジティブのサインを一度見落としても、ポジティブの拡大がストップされるだけですが、本当に重要なネガティブのサインを一度見落としただけで、命取りなることもあったので、人間の本能として有している性質だと言われています。

このように強力な力を有するネガティブ感情が、ポジティブ感情と同じくらいの比率で生じていると、人間は四六時中不安な状況になってしまうわけです。そのため、ある程度不安を克服して、幸福感を感じながら活き活きとしている状況に持って行くには、ポジティブ感情がネガティブ感情の最低でも3倍以上、
できれば5、6倍くらいが必要ということになるわけです。

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コメント: 1
  • #1

    tarot miłosny (土曜日, 18 11月 2017 02:32)

    niereewangelizujący