①ポジティブ心理学とは

ポジティブ心理学のはじまり

 

ポジティブ心理学という学問が、15年ほど前アメリカで誕生しました。

ポジティブ心理学は、従来の心理学が心を病んでいる人を治癒することを目的にしているという状況の中で、心理学をもっと普通の人にも適用できるのではないかという観点から生まれました。すなわち、従来は心の弱さ、ネガティブな面が研究対象であったのに対して、心の強さ、ポジティブな面に焦点を当てたということになります。

そしてポジティブな面ということは、具体的には人間の幸福、生きがいとは何かという問題につながっていき、巷で売られているポジティブ心理学の本の帯とかには、「幸せを呼び込む」とか、「幸福度の高め方」とかいうタイトルが並ぶことになります。

この辺のタイトルだけ見ていると、昔からある自己啓発の本と何ら変わらないように見えるし、実際中に書いてあることも、「一日3個良いことを書き出そう」とか、一見従来の自己啓発と変わらないように見えます。

 

ポジティブ心理学の科学性

しかし、ポジティブ心理学が自己啓発と決定的に異なるのは、科学として存在しているということです。すなわち「一日3個良いことを書き出そう」と言った場合に、それが本当に効果があるのかということを実験による統計的なデータや分析を通して、科学的に究明していくということになります。

そのために、現在ではハーバードやスタンフォードなどの有名大学でも普通に教えられているし、軍隊や会社などでも応用され始めているわけです。今やアメリカのみならず、ヨーロッパの各国でも研究が盛んにになってきていますが、日本ではまだまだこれからの分野のようです。

 

ポジティブ心理学の3つの切り口


ポジティブ心理学の切り口としては様々なものがありますが、代表的なのが次のような切り口です。

1.ポジティブな感情
2.ポジティブな特性(強み)
3.ポジティブな組織

人の幸福度とは、ポジティブな感情をどれほど多く感じられるかというというところから始まるということで、まずポジティブ感情に焦点が当てられます。そしてポジティブ感情が多い人はどういう人かというと、強みを発揮できているということが代表的な特徴になるので、強みに焦点が当てられます。また個人のポジティブ度というのは、周りの環境に大きく影響し、影響されるので、人間関係、組織が論点となります。

 

順番にポジティブ心理学を概観していきたいと思います。